研究概要 |
本研究は,野生イネに由来する芒遺伝子を単離し,その塩基配列多様性と表現型を関連づける解析(アソシエーション解析)を行うものである.本年度は,芒遺伝子An8の形質転換による証明、An8の塩基配列解析、An7の候補領域の絞り込みを計画したが、An8の形質転換による証明に注力した。 An8の候補ゲノム領域を有芒の系統であるDV85のBACクローンよりサブクローン化し、形質転換イネを作成した。受容系統には無芒のT65Ehd1を使用し、DV85由来のEcoRV断片、Kpnl断片、XhoI断片、およびネガティブコントロールとして日本晴由来のKpnI断片を導入した。特に、KpnI断片に関しては、候補領域を全てカバーしており、再分化個体は有芒となると期待されたが、全ての形質転換個体は無芒であった。この理由は不明であるが、今後、後代検定を行い、確認を行う予定である。
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