研究課題/領域番号 |
17780032
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物病理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中原 健二 北海道大学, 大学院農学研究院, 助手 (90315606)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | RNAサイレンシング / 植物ウイルス / キイロショウジョウバエ / 外来遺伝子発現 / RNAi / 植物ウイルス学 / 遺伝子発現制御 |
研究概要 |
昨年の研究で、キイロショウジョウバエのS2培養細胞ではCIYVVのHC-ProはRNAサイレンシング抑制能を示さなかったが、HC-Proと相互作用することが知られるタバコのrgsCaMはsiRNA形成後の過程でRNAサイレンシングを抑制することが分かった。次にこれらの遺伝子とともに外来遺伝子ルシフェラーゼの遺伝子がS2細胞のゲノムに組み込まれた安定発現細胞を作成してルシフェラーゼ活性を指標にその発現に対するrgsCaMとCIYVV HC-Proの影響を調べた。なぜなら、安定発現するルシフェラーゼはジーンサイレンシングによる部分的な発現抑制を受けることが知られているからである。その結果、rgsCaMだけでなくCIYVVのHC-Proもルシフェラーゼの発現を上昇させている可能性が示された。そしてこれらの培養細胞のゲノムに組み込まれたルシフェラーゼ遺伝子のコピー数、それから転写されたmRNAの蓄積量、翻訳されたルシフェラーゼタンパク質の蓄積量を相対的に比較したところ、rgsCaMとCIYVVのHC-Proは翻訳以降の過程で発現を促進していると思われた。シクロヘキシミドを培養液に加えて培養細胞の翻訳を止めて、経時的にルシフェラーゼ活性を調べることによりルシフェラーゼタンパク質の分解速度を細胞間で比較したところ、HC-Proの発現の有無で分解速度に差がなかったことから、少なくともCIYVVのHC-Proはルシフェラーゼの翻訳効率を高めることでその発現を促進している可能性が考えられた。
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