研究課題/領域番号 |
17780068
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
宮崎 安将 森林総合研究所, きのこ・微生物研究領域, 主任研究員 (40343800)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | きのこ / 転写発現 / 遺伝子 / 子実体形成 / サブトラクション / シイタケ / cDNA-RDA / cAMP / ファスシクリン / 相同性 |
研究概要 |
遺伝子サブトラクションにより得られたシイタケの子実体形成時に特異的な遺伝子群のうち、cDNAクローンpri30174に相当する新規遺伝子Le. flp1の発現及びその産物の局在性を詳細に解析した。RT-PCRによる解析の結果、Le. flp1は通常の栄養増殖菌糸体では発現せず、子実体形成過程にのみ特異的に発現し、子実体形成後期になるほど発現量が増大することが明らかとなった。Le. flp1がコードする産物タンパク質Le. FLP1は、細胞接着活性を有し動・植物などの形態形成においてもきわめて重要な役割を担うファスシクリンファミリーの一つであることが明らかとなった。in situハイブリダイゼーションの結果、La. flp1転写産物はシイタケ子実体において、(1)かさ、柄(茎)及び子実体原基の外側(表面)部分、(2)「ひだ」の担子器分化の境界面、に局所的に分布していた。動・植物以外でラァスシクリンが見出されたのは初めてのことであり、Le. FLP1は細胞接着を介してきのこの子実体形成に重要な役割を担っていると考えられた。 また、新たに子実体特異的cDNAクローンpri30001をプローブとしてスクリーニングを行い、新規遺伝子Le. ga2を得た。塩基配列解析の結果、Le. ga2は多くの生物の分化における重要なシグナル伝達を担う三量体Gタンパク質のαサブユニットをコードしていることが明らかとなった。きのこの子実体形成時には、細胞内セカンドメッセンジャーであるcAMPが顕著に上昇することが知られており、Le. ga2が子実体形成を開始させるキー遺伝子の一つである可能性が考えられた。
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