研究課題/領域番号 |
17780087
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
伊藤 昭博 独立行政法人理化学研究所, 吉田化学遺伝学研究室, 研究員 (40391859)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | HDAC6 / Bim / 微小管 / ダイニンモーター / 細胞死 / アグリソーム |
研究概要 |
我々は、微小管脱アセチル化酵素であるHDAC6がプロテアソーム阻害剤処理によるアグリソームの形成に必須であり、アグリソームの形成を促進することにより細胞死を抑制することを示してきた。最近、HDAC阻害剤によって誘導されるアポトーシスにBH-3 onlyタンパク質であるBimの関与が報告された。Bimは、BimEL、BimL、BimSの3っのアイソフォームが存在することが知られており、そのうちBimELとBimLはモータータンパク質であるダイニン結合ドメインを介し微小管に存在し、アポトーシスを誘導する刺激によりミトコンドリアに移行することが知られている。HDAC阻害剤はBimの発現を上昇させるだけでなく、Bimのミトコンドリアへの移行を制御していることが示された。これらの知見から微小管と相互作用しているHDAC6がBimの局在を制御することにより、アポトーシスに関与している可能性が強く示唆される。研究代表者は細胞内でHDAC6とBimが強く結合していることを見出した。そこで今年度は、HDAC6とBimの結合活性の分子機構を検討した。最初に、HDAC6はBimの3つのアイソフォームの全てと結合するかどうか検討したところ、BimELとBimLに結合し、BimSと結合しないことが分かった。3つのアイソフォームのうちBimSのみダイニン結合ドメインが存在しないことから、HDAC6とBimの結合にダイニン結合ドメインが必要かどうか調べるため、BimELのダイニン結合欠損変異体BimEL-T54Aを用いて検討したところ、HDAC6はBimの結合にダイニン結合ドメインが必要であることが示された。以上の結果から、HDAC6とBimの結合は、Bimがダイニンとの結合を介して微小管に存在することが必要なことが示された。
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