研究課題/領域番号 |
17780132
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学・森林工学
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
小林 政広 独立行政法人森林総合研究所, 立地環境研究領域, 主任研究員 (50353686)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 森林土壌 / 撥水性 / 表面化学組成 / X線光電子分光法 / 水分依存性 / 両親媒性有機物 / 化学シフト / ヒノキ / マトリックポテンシャル |
研究概要 |
1)森林土壌の撥水性強度と団粒の表面化学組成の関係解明 森林土壌を風乾状態にしたときに発現する撥水性(以下、潜在的な撥水)と、代表的な表面化学分析手法であるXPS(X線光電子分光法)を用いて測定した土壌団粒外表面の化学組成の関係を調べた。土壌有機物は土壌団粒の内部より外表面に多い傾向にあり、外表面における炭素の存在比は必ずしも全炭素含有率に比例しないこと、ヒノキ影響下の撥水性の強い土壌の団粒外表面には、広葉樹影響下の撥水性の弱い土壌と比較して、酸素や窒素のような電気陰性度の大きい元素と結合していない炭素成分がより多く存在することが明らかになった。このような炭素成分は、ワックスや樹脂等に卓越する無極性構造中の炭素と考えられ、土壌の潜在的な撥水性の強度はこの炭素成分と酸素の存在比でよく説明できた。 2)撥水性の水分依存性およびこれに対する両親媒性有機物の寄与 ヒノキ林土壌の撥水性は、体積含水率約0.29m3 m-3、マトリックポテンシャル約-35kPa付近で発現し、対象土壌の撥水性が現地で春から秋に頻繁に生じるような乾燥程度で現れることが明らかになった。また、土壌試料を5回水で抽出する処理を施した場合、無処理の試料と比べて各水分における撥水性の強度が低下した。抽出液のDOC濃度と表面張力の間には、親水性基と疎水性基を兼ね備える両親媒性有機物を含む溶液に特有の関係が認められ、土壌の撥水性およびその水分依存性には、水に溶けやすい両親媒性有機物が関与していることが確認された。ただし、抽出回数を5回から15回に増やしても、撥水性がさらに大きく低下することはなく、撥水性には土壌固相と強く結びついて水に溶けにくい成分も関与していることが示唆された。
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