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インド穀物市場における政府介入の地域性

研究課題

研究課題/領域番号 17780171
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 農業経済学
研究機関筑波大学

研究代表者

首藤 久人  筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 講師 (40292792)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードインド / フード・セキュリティ / パネル・データ分析 / 公的分配システム(PDS) / 政策決定モデル / 地方財政 / 政府介入
研究概要

本研究は,インドのフード・セキュリティ政策である公的分配システム(PDS)の利用に関する地域差に焦点を当てた。まずインド農業生産に関する地域性を州データに基づき考察を行った。関連して,州財政支出の特徴付けを行った。財政支出のパターンが複数の州をまたぐ地域的な範囲で共通性が見られること,また80年代以降に各州の食料・栄養政策に関わる支出が増加し,かつ州によってその規模にかなりの差異が見られることを確認した。後者はPDSの運営に関わる費目であり,インド全体での穀物需給の逼迫度が緩和した80年代以降に,こうした州のPDS運営の独自性が高まっていることは注目に値する。こうしたfindingを受け,州別のパネル・データを用いて,PDSの一人当たり穀物分配量を決定する要因を考察した。こうした研究は過去にもあるが,そこでは分配を受ける主体の効用変化が主要な焦点となっている。しかし穀物分配は分配を受けた主体の効用を引き上げるが,一方で市場穀物への需要を低減させ,穀物の市場価格が低下し生産者の厚生が下がる可能性を無視できない。この点で,分配を受ける主体の効用側面だけでは不十分であり,こうした生産者の厚生を考慮に入れる必要がある。そこで,分配用の穀物を確保するために中央政府によって支持価格をもとに穀物の買い上げが行われている点に着目したことが,既存の研究とは異なる本研究の独自性であると言える。パネル・データを使った推計でも,買い上げ規模が高いほど,PDSの穀物分配量は高くなることが示された。これは,価格が支持されるために,PDSによる生産者の厚生低下効果が相殺され,PDSが政策運営として受け入れられやすいことを示している。このPDS分配量に関するパネル・データ分析は,2007年度の日本農業経済学会で「インド公的分配システムの地域性と中央・州関係」として報告し,現在同論文集に投稿中である。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] インド公的分配システムの地域性と中央・州関係

    • 著者名/発表者名
      首藤 久人
    • 雑誌名

      2007年度日本農業経済学会論文集 (投稿中)

    • NAID

      10020015313

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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