研究課題/領域番号 |
17790040
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 (2006) 静岡県立大学 (2005) |
研究代表者 |
加藤 大 東京大学, 大学院工学系研究科, 特任助教授 (30332943)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 分離化学 / 分子認識 / 電気泳動 / クロマトグラフィー / ナノ材料 / 澱粉誘導体 / アミロイド / アルツハイマー病 / アミロペクチン / モノリス / キャピラリー電気泳動 / マイクロチップ電気泳動 / ナノ構造 / 生体物質 |
研究概要 |
今年度は、キャピラリー電気泳動(CE)によるβアミロイド(Aβ)の重合体の迅速な分離を試みた。βアミロイドは、主に40もしくは42アミノ酸残基からなるペプチドであるが、生理的な条件で重合しマイクロメートルスケールの線維へと変化する。また重篤な神経疾患であるアルツハイマー病患者の脳内にはAβ重合体が沈着することが知られている。したがって重合体の分析法、さらには重合反応の解析は、科学的、医療の分野など様々な面から興味が持たれている。しかし現在汎用されているAβ重合体の分析法(スラブゲル電気泳動、ゲルろ過クロマトグラフィーなど)では、その分析に1時間以上要するため、構造が速やかに変化する重合体を正確に分析することが難しかった。そこでCEを用いたAβ重合体の迅速な分析法を開発した。 まず重合したAβに結合することで、蛍光波長が変化するThioflavinT(ThT)を用いることで選択的な検出を試みた。しかしThTはAβの重合反応を阻害することが報告されていたことから、分離溶液のみにThTを添加し、重合反応溶液を逐次CEに導入することで、反応の経時的変化を測定した。 分離条件を最適化することで、5分程度で複数の重合体を分離検出することに成功し、反応時間と共に異なった重合体が生成することが示唆された。さらに反応溶液に、重合阻害剤を添加することで、生成する重合体由来のピークが減少したことから、本手法は阻害剤の阻害活性の評価やスクリーニングにも利用できる可能性が示唆された。
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