• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

分子シャペロンによる虚血性疾患の予防と治療を目指した基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17790077
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関京都薬科大学

研究代表者

山岸 伸行  京都薬科大学, 薬学部, 講師 (60298685)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード分子シャペロン / アポトーシス / ATP枯渇 / 分子生物学 / Hsp105
研究概要

前年度に引き続きhsp105プロモーターの下流にルシフェラーゼ遺伝子を連結したコンストラクトを安定に発現するC3H10T1/2細胞を用いてHsp発現誘導物質の探索を試みた。今年度は非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)以外の物質についても検討するため、数種の天然物抽出物についてHspの誘導性を検討した結果、Hsp発現誘導物質の発見には至らなかったが、逆に熱ショックによるHspの発現誘導を抑制する物質として牛蒡子抽出物中のArctigeninを見出した。
Hsp105がATP枯渇状態においてタンパク質の変性や細胞死を抑制することから、Hsp105が細胞内においてどのようなタンパク質をターゲットとして変性を抑制するのか明らかにするために、前年度に引き続き細胞タンパク質をTriton X-100可溶性画分と不溶性画分に分け、ATP枯渇によりTriton X-100に対する溶解性が変化するタンパク質を検索した。前年度はSDS-PAGEによる分離を試みたが、候補タンパク質の分離が不完全にあったため同定に至らなかったため、今年度は等電点および分子量で分離する2次元電気泳動により検討したところ、ATP枯渇によりTriton X-100可溶性画分から消失する分子量約30kDa、等電点6付近のスポットがHsp105の高発現により減少が抑制された。現在、このスポットについてトリプシン消化後、MALDI-TOS-MSを用いたペプチドマスフィンガープリンティングにより同定を試みている。
また、ATP枯渇状態による細胞死がアポトーシスにより生じており、Hsp105の高発現はHsp70同様ATP枯渇状態によるアポトーシスを抑制することが明らかになっていたが、今年度はHsp105のATP枯渇状態によるアポトーシスの抑制機構を明らかにするため、caspaseの活性について検討したところ、ATP枯渇によりcaspase-3、caspase-8、caspase-9の活性化が確認されたが、Hsp105の高発現はcaspase-9の活性化には影響を与えず、aspase-3およびcaspase-8の活性化を抑制した。これらの結果はHsp105はATP枯渇により誘導されるアポトーシスのうち、ミトコンドリア非依存的な部分を抑制していることを示唆しており、今後さらに検討する必要がある。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Different localization of Hsp105 family proteins in mammalian cells.2007

    • 著者名/発表者名
      斉藤洋平, 他3名
    • 雑誌名

      Experimental Cell Research 313

      ページ: 3707-3717

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] The phenylic hydroxyl group is essential for the induction of stress response by sodium salicylate.2006

    • 著者名/発表者名
      N.Yamagishi, S.Tokunaga, K.Ishihara, Y.Saito, T.Hatayama
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications 350

      ページ: 131-137

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] Hsp105高発現による過酸化水素誘導アポトーシスの抑制機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      山岸伸行 他2名
    • 学会等名
      日本薬学会第128年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2008-03-27
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Hsp105はp38 MAPK経路を介して過酸化水素誘導アポトーシスを抑制する2007

    • 著者名/発表者名
      山岸伸行 他2名
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会第80回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-14
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi