研究課題/領域番号 |
17790080
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
丸山 正人 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 協力研究員 (00399445)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ / サブスタンスP / アンギオテンシンIV / シグナル伝達 / 細胞膜移行 / アンギオテンシンIV受容体 / GFP |
研究概要 |
学習・記憶改善作用を示すアンギオテンシン(Ang)IVは、特異的な受容体である胎盤性ロイシンアミノペプチダーゼ(P-LAP)を介して作用を発揮することが知られている。P-LAPは細胞内小胞に存在し、脂肪細胞ではインスリン刺激により細胞膜へと移行することが知られているが、神経細胞での膜移行を誘導する生理的因子は全く不明である。そこで本年度は、膜表面ビオチン化法を用いて神経細胞におけるP-LAPの膜移行を惹起するペプチドホルモンを探索した。その結果、サブスタンスP(SP)で刺激した細胞では、SPの濃度及び時間依存的に細胞膜表面P-LAP量が増加することを明らかにした。脂肪細胞では、インスリン刺激によりP-LAPが細胞膜へと移行するが、SP刺激では細胞膜移行が見られなかったこと、また神経細胞では、インスリン刺激による膜表面P-LAP量の増加が認められなかったことから、見出した現象が神経細胞において特異的な現象であることを明らかにした。また、SPはcAMPをセカンドメッセンジャーとして細胞内にシグナルを伝達することが知られているため、細胞外にcAMPを処理した際のP-LAP膜移行について検討した。その結果、cAMPが細胞膜P-LAP量を有意に上昇させる現象が観察されたため、以上の結果と併せて、SPが細胞内cAMPを介して情報伝達されることにより、AngIV受容体の細胞膜移行を促進させ、膜表面上に増加したAngIV受容体が、AngIVの生理作用を増強する可能性が示された。これらの成果を、第11回病態と治療におけるプロテアーゼとインヒビター研究会(ポスター奨励賞受賞)、第28回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム、RIKEN International symposium on chemical biology,において発表した。
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