配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
シナプトタグミン様タンパク質(Slp)はアミノ末端にRab27A結合ドメインSHD(Slp homology domain)を有しており、このドメインを利用して活性型Rab27Aを選択的に認識するツールを作ることが本研究課題の目的である。Slpファミリーのうち、Slp2-aは活性型Rab27Aのみを検出するのに対して、Slp4-a(別名granuphilin-a)は活性型・不活性型Rab27Aの両方を認識する。 緑色蛍光タンパク質(green fluorescent protein, GFP)を融合したSlp2-a-SHDをCOS-7細胞に発現させ、その細胞抽出液を得た。このGFP-Slp2-a-SHD溶液を固定・透過化したマウス培養メラノサイトmelan-a細胞に反応させたところ、GFPの蛍光はメラノソーム(メラニン色素含有小胞)上で観察された。また上記と同様の実験をSlp4-a-SHDを用いて行うと、GFPの蛍光は細胞全体に検出された。これらの結果は、活性型Rab27Aがメラノソーム上に存在し、不活性型Rab27Aは細胞全体に存在する事を示唆している。 この予備的実験の質を高めていけばRab27A活性化センサーを開発出来る可能性が高い。即ちGFP-Slp2-a-SHDと単量体赤色蛍光タンパク質(monomeric red fluorescent protein, mRFP)を融合したSlp4-a-SHDを精製し、両者を同時にメラノサイトにマイクロインジェクションして可視化すれば、生細胞内で活性型・不活性型Rab27Aを同時に観察することが可能と考えられる。 現在、これらの精製タンパク質の準備を行うと共に、今後の解析に必要となる可視化技術の最適化を行っている。
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