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衝動的攻撃行動を生み出す内分泌および脳内環境の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17790144
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関獨協医科大学

研究代表者

野田 隆洋  獨協医大, 医学部, 助手 (90364596)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード神経化学 / 攻撃行動 / 衝動性 / 免疫組織科学 / モノアミン作動薬 / ドーパミン / セロトニン / ノルアドレナリン
研究概要

衝動的攻撃行動は社会的な問題となっているにもかかわらず、適切なモデルの作成が行われていなかったことから、神経化学的な解析がなされていない。本教室ではラットに対し微細脳定位手術を行い、脳内の神経伝達物質を変化させた新規モデル動物の作成に成功した。このモデル動物はintactの動物に比べ攻撃行動が顕著に増加し、前後に社会的な行動を伴わないという特徴を持つ。本研究は、このモデル動物の神経科学的な解析を行い、衝動的な攻撃行動の機序を解明することを目的とした。
動物を麻酔し、脳定位装置(本申請にて購入)にて固定し、背側および正中縫線核にセロトニン神経毒である5,7-dihydroxytryptamineを注入した。1週間後に上行性のノルアドレナリン神経路に6-hydroxydopamineを同様に注入することでモデル動物を作製した。
24時間の行動解析の結果、このラットの概日リズムは正常であった。また、不安状態を示す行動学的な特徴を持っていた。免疫染色およびHPLCによる解析の結果、モデル動物はセロトニンおよびノルアドレナリンが減少していた。このラットは1-DOPAを腹腔内に投与しドーパミン神経系を腑活化する事で、他のラットに対して衝動的な攻撃行動を示した。攻撃行動時の脳内の活動を初期刺激応答性タンパク質c-fosの免疫組織化学によって解析した結果、これまで攻撃行動との関連性を指摘されていなかったカレハ島の細胞群に強い陽性反応を認めた。衝動的な攻撃行動に対する薬理学的検索を、ドーパミン受容体作動薬および阻害薬を用いて行った。D2受容体阻害薬により、濃度依存的にモデル動物の攻撃行動が減少した。また、D3受容体作動薬単独投与によって攻撃性の惹起が観察された。これらのことは、衝動的な攻撃行動にD2あるいはD3ドーパミン受容体が関与している事を示唆している。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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