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遺伝子導入マウスを用いたT細胞の機能制御と低酸素での転写因子DEC1の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17790193
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関広島大学

研究代表者

宮崎 和子  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (00311811)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードT細胞 / 細胞分化 / トランスジェニックマウス
研究概要

本年度は、T細胞特異的に発現する転写因子DEC1のトランスジェニックマウス(Tg)を用いて、胸腺内T細胞分化および末梢T細胞におけるDEC1の機能解明を目的として、以下のように実施した。
(1)IL-7Rからのシグナル伝達は、T細胞の分化やsurviveなど全般的に作用している必須のものである。IL-7Rの発現は厳密に調節されており、その調節が細胞系列決定や免疫応答の調節に非常に重要な役割を果たしている。本研究により、DEC1 Tgマウスでは胸腺内T細胞分化においてIL-7Rの発現が低下していることが判明した。そこで、IL-7R遺伝子の調節領域をレポーター遺伝子につなぎ、ルシュフェラーゼアッセイを行ったところ、DEC1の強制発現によって転写活性が抑制されることが判明した。
(2)DEC1 Tgでは、CD4+/CD62LナイーブT細胞の細胞数が減少している。そこでDEC1がナイーブT細胞にどのように作用しているかを明らかにするために、DEC1 TgからナイーブT細胞を分離し、T細胞受容体(TCR)シグナルによる細胞増殖とサイトカイン(IL-2)の産生を検討した。細胞増殖についてはBrdUの取り込みとCFSEラベル法による分裂回数を検討したところ、DEC1 Tg細胞はコントロール細胞と比較してBrdUの取り込みに差がなく、分裂回数にも差は見られなかった。一方、DEC1 TgCD4+細胞のIL-2産生が著しく減少していることが判明した。さらに、アネキシンV染色によるアポトーシスを検討したところ、DEC1 Tg T細胞においてアポトーシスが亢進していることが判明した。
以上の結果から、DEC1は胸腺内T細胞分化においてIL-7R遺伝子発現調節を行うこと、およびナイーブT細胞の維持に関与する事が新たに判明し、本研究結果はT細胞の全ての主要な局面に必要な制御因子であることを初めて示した。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Effects of overexpression of basic helix-loop-helix transcription factor Decl on osteogenic and adipogenic differentiation of mesenchymal stem cells2006

    • 著者名/発表者名
      T.Iwata
    • 雑誌名

      European Journal of Cell Biology 85・5

      ページ: 423-431

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Effects of overexpression of basic helix-loop-helix transcription factor Dec1 on osteogenic and adipogenic differentiation of mesenchymal stem cells2006

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Iwata
    • 雑誌名

      European Journal of Cell Biology (in press)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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