研究課題/領域番号 |
17790321
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京理科大学 (2006) 大阪大学 (2005) |
研究代表者 |
白鳥 行大 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (90379090)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ペア型NK細胞受容体 / PILRレセプター / PILRリガンド / 自然免疫 |
研究概要 |
<研究の目的> NK細胞や樹状細胞などの抗原提示細胞には多くのペア型レセプターが発現している。しかし、これらのペア型レセプターが認識するリガンドに関しては、活性型NKG2Dレセプターが認識するNKG2Dリガンド(多くがストレスや癌化、ウイルス感染によって発現誘導される)、また抑制型KIRやLy49レセプターが認識するMHC class Iなどの自己抗原以外は殆ど不明である。本研究では、申請者らが明らかにした新たなペア型レセプター(PILR)及びそのリガンド(PILR-L1)の相互作用によって自然免疫応答がどのように制御されているのかを解明することを目的とした。 <2006年度の成果> PILR-PILR-Lの相互作用によって惹起される免疫応答を解析するため、レセプターおよびリガンドを特異的に認識するモノクローナル抗体を作成し、NK細胞や樹状細胞上に発現するレセプターおよ3び広範囲に発現するリガンドPILR-L1の詳細な発現分布が明らかとなった。さらに、活性化PILRの12量体Igキメラ分子では認識されるが、PILR-L1の発現が認められないB16メラノーマのcDNAライブラリーより、新規膜分子であるPILR-L2をクローニングした。PILR-L2は正常細胞での発現が全く認められず、腫瘍細胞特異的なリガンドである可能性が高いと考えられた。またPILR-L2にはアミノ酸レベルで80%強の相同性を示すヒトホモログが存在し、実際にヒトPILRによって認識された。一方、抑制化PILRのみに認識される新たなPILRリガンド(PILR-L3)も同定し、腫瘍細胞の免疫逃避機構に関与していることが示唆された。最後にPILR-PILR-Lの相互作用を個体レベルで解析するため、抑制化PILRのノックアウトマウスの作成し解析を行った結果、興味深いことにPILR-L3を高発現するリンパ球の分化及び活性化に異常が認められることが明らかとなった。
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