研究課題/領域番号 |
17790368
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
松本 明子 佐賀大学, 医学部, 助教 (10330979)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | アルコール / 遺伝子多型 / ALDH2 / ノックアウトマウス / TNFα / DNAアダクト / アセトアルデヒド / CYP2E1 / 肝細胞壊死 / サイトカイン |
研究概要 |
Aldh2ノックアウトマウスに(1)20%エタノール5g/Kgを腹腔・経口単回投与(2)給水ボトルにエタノールを0-20%混入し5週投与(3)給水ボトルにエタノール0-3%混入し自然死まで投与を行い以下の知見を得た。 1. エタノール投与後のALT値はKO群でもっとも低かった。5週投与群のwild,hetero群ではエタノール投与によってALT値の上昇がみられず、KO群では有意に低下した。KO群で肝細胞壊死像が少なかった。 2. TNFαの発現量がKO群では低下傾向を示した。リン酸化ERK2がエタノール投与後減少していた。ALT値、TNFα、リン酸化ERK2レベルに有意な相関がみられた。 3. CYP 2 E1(エタノールによる誘導が知られており酸化ストレスの原因となる)の発現部位、量を免疫組織染色で検討した。肝、腎ではWTマウスと比較しKOマウスのコントロール群で発現が強く、エタノール投与によってさらに増強された。 4. MDAはKO群で比較的低値、GSHはWTマウスで比較的低値となり、酸化ストレスがKO群で緩和されることが示唆された。 5. 肝臓のDNAアダクト(N(2)-ethylidene-dG)がWT<hetero<KOの順で増加していた。 6. 通常飼育していても、ALDH2の遺伝子多型によって体重、トリグリセリド、ALT値に有意差が観察された。 これらの結果より飲酒習慣のある変異型ALDH2遺伝子保持者ではALTが低下する可能性が示唆された。ERKシグナリングを介するTNFαの発現の抑制がALT低下の機序として考えられた。CYP 2 E1は変異型ALDH2遺伝子保持者で強発現している可能性が示唆された。飲酒によってさらに発現が増強することが考えられるため、酸化ストレスによる健康障害のリスクが野生型ALDH2遺伝子保持者よりも高い可能性がある。
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