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脂肪細胞におけるEGFファミリーの機能の解析:肥満予防への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17790373
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関杏林大学

研究代表者

中野 法彦  杏林大学, 医学部, 講師 (40322721)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード白色脂肪細胞 / 褐色脂肪細胞 / 肥満 / EGF / ErbB / 細胞増殖 / 細胞分化 / チロシンリン酸化
研究概要

脂肪細胞における上皮増殖因子(EGF)ファミリーの機能を明らかにするために、マウス白色脂肪細胞株HW細胞および褐色脂肪細胞株HB2細胞を用いて解析を行った。これまでに、HW細胞、HB2細胞ともにEGF受容体(ErbB1)は分化による発現量の変化はみられなかったが、もう一つの受容体ErbB2は分化とともに発現が減少することや、経口糖尿病薬グリクラジドや茶カテキン・エピガロカテキンガレート(EGCG)はEGFによるErbB1のリン酸化を抑制することを明らかにしてきたので、これらの詳細な解析を行った。
1.グリクラジドによる脂肪細胞への効果
HW細胞およびHB2細胞はEGFにより増殖が促進したが、グリクラジドを添加すると増殖抑制がみられた。このとき、ErbB1のリン酸化の抑制がみられ、さらに情報伝達因子ERK 1/2のリン酸化も抑制されていた。一方、グリクラジドの添加によりペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)γの発現および細胞内脂肪蓄積の亢進がみとめられたことから脂肪細胞の分化の促進がみられた。しかし、成熟脂肪細胞の脂肪蓄積量に対しては影響を及ぼさなかった。また、成熟脂肪細胞においてグリクラジドはPPARγのDNA結合活性を抑制した。したがって、グリクラジドはEGF受容体のシグナル伝達系の抑制を介して、脂肪前駆細胞の増殖を抑制し分化を促進することが明らかになった。
2.茶カテキンによる制御
茶カテキンEGCGはHW細胞およびHB2細胞の増殖を抑制し、細胞内脂肪蓄積を抑制したが、エピカテキン(EC)は効果を示さなかった。EGCGはEGFによるEGF受容体のリン酸化を抑制した。
これらのことより、HW・HB2細胞の増殖・分化にはEGF-ErbB系シグナル伝達経路が関与しており、これらの経路を制御することより肥満の予防や治療への応用に繋がることが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Transcription regulation of gene expression in rat brown adipose tissue in response to unloading or 2-G loading during the rapid growth phase.2006

    • 著者名/発表者名
      Watanabe, S. et al.
    • 雑誌名

      Acta Astronaut. (in press)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Exercise training enhances tumor necrosis factor-alpha-induced expressions of anti-apoptotic genes without alterations in caspase-3 activity in rat epididymal adipocytes.2005

    • 著者名/発表者名
      Sakurai, T. et al.
    • 雑誌名

      Jpn J.Physiol. 55・3

      ページ: 181-189

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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