研究課題/領域番号 |
17790395
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
佐藤 晃 久留米大学, 医学部, 助手 (80389246)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 社会医学 / 循環器・高血圧 / 臨床 / アルドステロン / 心肥大 / 脳・心血管病 / 血栓マーカー / 一般住民検診 |
研究概要 |
アルドステロンは、Na再吸収と水分貯留を来たすことより血圧を上昇させる。また、その作用は腎臓だけでなく、血管系や心筋組織に直接作用してリモデリングを惹起し、種々の臓器障害にも関与していることが明らかにされている。我々は、世界7力国共同研究の一環として昭和33年より福岡県田主丸町において経年的に一般住民検診を行ってきた。更に平成14年より長崎県宇久町で一般住民検診を毎年行っており、平成18年度も住民検診を行った。40歳以上の男女を対象として、身体変量および血圧測定、空腹時採血、心電図、心・頚動脈エコー等を施行した。327名分(男性122名、女性205名)のデータを入力し、。血清アルドステロン値と臓器障害の指標とする変数との関連を、単、多変量解析を用いて検討した。 血清アルドステロンの平均値は男性が7.8±3.3mg/dl、女性が7.2±3.6mg/dlで、年齢と強い負の関連を示し、年齢が若いほど高値を示した。単相関で、収縮期および拡張期血圧、左室肥大、左室重量係数、頚動脈内膜中膜厚、クレアチニンクリアランスにおいて血清アルドステロン値と相関を認めなかった。年齢および性で補正後の多変量解析においては、ウエスト径(pく0.05)、総コレステロ・一ル値(p<0.05)および尿酸値(p<0.05)と正の関連が認められた。健常者の一般住民を対象とした疫学的研究では、アルドステロン値と心・腎・血管などの臓器障害との関連は認められなかった。ただ、ウエスト径、総コレステロール値および尿酸値との正の関連より、何らかの冠危険因子の意義を持つ可能性が示唆された。今後も検診を行い症例数を増やし、予後調査を含めた解析も行い、血清アルドステロン値と心血管病を始めとする臓器障害との関係を解明する。更に心・血管病患者の血清を500例目標として保存し、疾患別にアルドステロンと臓器障害との関係を解明する予定である。
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