研究課題/領域番号 |
17790436
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大野 秀樹 東京大学, 医科学研究所, 助教 (30396866)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 潰瘍性大腸炎 / 直腸 / cDNAマイクロアレイ |
研究概要 |
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜上皮を主体とした非特異的炎症性疾患であるが、粘膜病変が連続的に直腸から口側へと進展するという臨床上の特徴を有している。本研究は病変の進展様式が特定の遺伝子の発現勾配によるものではないかと推測し、大腸遠位側で有意に発現が増加している遺伝子を抽出することを目的とした。大腸粘膜の生検試料(上行結腸、脾彎曲部、直腸S状結腸接合部)を検体とし、大腸粘膜で発現しているmRNAを抽出しcDNAマイクロアレイ行った。その結果、大腸遠位側において発現が増加している26遺伝子を抽出できた。さらにマウスにおいて大腸遠位側で発現が増加していると既報告されている7遺伝子を検討に加え、これらの遺伝子について消化管部位別RNA発現量をRT-PCRやノザンブロットにより比較した。最終的には3遺伝子について大腸遠位側での有意な発現増加を認めた。また3種の遺伝子の1つはインスリンスーパーファミリーに属することが明らかになった。この遺伝子の腸管における役割についてはこれまで不明であったため、遺伝子の発現蛋白に対する抗体を作成し解析を行なった。その結果、一部の大腸癌細胞株において蛋白の発現はあるものの、大部分の大腸癌細胞株では発現が減少していた。また、この遺伝子の発現蛋白を添加し大腸癌細胞株の増殖能をMTTアッセイにより解析した結果、細胞増殖促進能は認められなかった。引き続き潰瘍性大腸炎患者と健常人の腸管組織において、これら遺伝子および蛋白の発現様式の違いについて解析中である。
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