研究課題/領域番号 |
17790455
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
河邉 顕 九州大学, 大学病院, 医員 (10398068)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 膵癌 / 膵星細胞 / 細胞間相互作用 / WISP-1 |
研究概要 |
本研究では膵の線維化に中心的役割をしている膵星細胞(PSC)に注目し、PSCと膵癌細胞の細胞間相互作用についてCCN familyの一つであるWISP-1に焦点をあて、その機能解析を行った。 1)ラット膵星細胞(PSC)の単離・培養 雄性Lewisラットの膵臓を単離し、コラゲナーゼ処理、Optiprepによる密度勾配遠心法により、高い純度、生存率でPSCの単離培養が可能であった。 2)膵癌細胞株(DSL6A/C1)とPSCにおけるCCN family遺伝子の発現解析 Lewisラットから単離培養したPSCとLewisラット膵癌細胞株DSL6A/C1からそれぞれmRNAを単離し、RT-PCRにてCCN family遺伝子群の発現解析を行った。結果CTGF、 Cyr61、WISP-2はPSCとDSL6a/C1ともに発現を認めたが、WISP-1の発現はPSCのみで発現を認めた。 3)WISP-1強制発現膵癌細胞株の樹立と解析 RT-PCRでクローニングしたWISP-1遺伝子からWISP-1発現ベクターを作成し、リポフェクションにてDSL6A/C1細胞を導入した。薬剤選択で4種類のクローン細胞が得られた。発現解析の結果、残念なことにWISP-1遺伝子の発現は認めなかったが、各細胞株は形態的、また増殖能、接着能、運動能に違いを認めたので、現在詳細を解析中である。 4)WISP-1と分泌型増殖因子との相互作用の検討 膵癌細胞に対するWISP-1の影響を検討する目的で、ラットまたはヒト膵癌細胞株DSL6A/C1、PANC-1、MiaPaCa-2にWISP-1遺伝子をtransientに導入し、その増殖能、運動・接着能などの変化について現在解析中である。さらに、他の分泌性増殖因子(TGF-beta familyやPDGFなど)やサイトカイン・ケモカインとWISP-1との相互作用についても検討している。
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