研究課題/領域番号 |
17790500
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
長友 祐司 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70348647)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 糖尿病 / レニンーアンギオテンシン系 / 循環器・高血圧 / レニン-アンギオテンシン系 |
研究概要 |
野生型マウスとアンギオテンシンII type la受容体ノックアウトマウス(ATKOマウス)にstreptozotocinまたはvehicleの腹腔内投与による糖尿病モデルと対照群を作成し、(1)正常血糖値の野生型マウス群(2)正常血糖値のATKOマウス(3)糖尿病の野生型マウス群(4)糖尿病のATKOマウス群の4群を6週間経過観察し、比較を行うことで糖尿病による心不全発症に対するレニンアンギオテンシン系の遮断がもたらす効果につき検討した。 昨年度までの検討では(3)糖尿病野生型マウスでは左心室の収縮能、拡張能の障害を認めたが、(4)糖尿病ATKOマウスでは左室機能は保持されていた。また分子生物学的検討として酸化ストレスの関与、ならびに心筋細胞内Caハンドリングの中軸を担うsarcoendoplasmic reticulum Ca-ATPase(SERCA)mRNAの発現異常、熱ショック蛋白(Hsp70, 110)の発現異常が認められ、熱ショック蛋白の発現は心機能の各種指標と有意に相関があり、熱ショック蛋白の左室機能への関与が疑われた。これらの異常は(4)糖尿病ATKOマウスでは保持されており、レニンーアンギオテンシン系のこれらの病態への関与が考えられた。 また更なる研究の結果、(3)糖尿病の野生型マウス群では心筋細胞アポトーシスが増加していること、Caハンドリングの異常の一環としてホスホランバンのリン酸化の障害が認められることを明らかにした。これらの変化は(4)糖尿病のATKOマウス群では認められなかった。 これらの変化をより明らかにするため12週経過観察したモデルを作成した。このモデルでは(4)糖尿病のATKOマウス群でも拡張障害を認めており、アルドステロンブレークスルー現象によるアルドステロン発現の上昇がこの病態に関与している可能性を考え、現在研究を進めている。
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