研究課題/領域番号 |
17790549
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
深澤 洋敬 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (60397370)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | Podocin / スリット膜 / PAN腎症 / ZO-1 / ADR腎症 / podocin / 蛋白分解 |
研究概要 |
ラットPuromycin aminonucleoside(PAN)腎症モデルを用いたスリット膜構成分子の検討 ヒト微小変化群の動物モデルであるPAN腎症の単離糸球体・腎組織切片を用いて免疫組織染色、ウエスタンブロット、リアルタイムRT-PCRによりスリット膜構成分子の蛋白レベルおよびmRNA発現を正常ラットと比較検討した。スリット膜構成分子の一つであるPodocin蛋白はPAN腎症発症後、徐々に減少しており蛋白尿発症以前に蛋白レベルはすでに減少していることがウエスタンブロットにより確認された。また免疫組織染色上、ZO(Zona Occludence protein)-1蛋白は正常およびPAN腎症糸球体において係蹄壁に線状に染色されたが、Podocin蛋白はPAN腎症において係蹄壁に顆粒状に染色された。それに対して定量的RT-PCRによるPodocin mRNA発現量は正常ラットに比較しPAN腎症において不変一むしろ増加していた。 PAN腎症糸球体におけるPodocin蛋白の分解機構の解析 上記結果をふまえて、まずはPodocinに注目しPAN腎症の単離糸球体抽出液において内因性Podocin蛋白の分解活性を正常ラット単離糸球体抽出液と比較検討した。正常ラット単離糸球体抽出液では6時間チェイスしてもPodocin蛋白レベルは不変であったのに対して、PAN腎症単離糸球体抽出液中では時間経過とともにPodocin蛋白レベルは減少傾向を認めた。さらにPAN腎症単離糸球体抽出液中にプロテアソーム阻害材であるMG132を加えてチェイスするとPodocin蛋白の減少は抑制された。この結果から、PAN腎症におけるPodocin蛋白の減少はプロテアソーム依存性の蛋白分解であることが示唆された。現在、ヒト巣状糸球体硬化症の動物モデルであるラットAdriamycin(ADR)腎症を用いて同様な現象がおきているのかを検討しているところである。
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