研究課題/領域番号 |
17790554
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
竹谷 豊 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (30263825)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | リン酸 / トランスポーター / ezrin / 高分子複合体 / トランスポートソーム / マイクロドメイン / PTH / 分子複合体 |
研究概要 |
近位尿細管に発現するナトリウム依存性リン酸トランスポーター(NaPi-IIa)は、腎臓でのリン再吸収活性の律速段階を担う重要な分子である。我々は、近位尿細管細胞の刷子縁膜上において、NaPi-IIaは、ezrinと呼ばれるアンカータンパクを介して細胞骨格アクチンと結合し、巨大な分子複合体を形成していることを明らかにしてきた。昨年度の研究では、PTHによるNaPi-IIa複合体の調節機構においてPTHの下流にあるPKAおよびPKCがezrinと呼ばれるリンカー蛋白をリン酸化することを見出した。本年度は、さらに詳細に検討を行った結果、PKAおよびPKCにより、ezrinのN末端にあるFERMドメインの249番目のserine残基のリン酸化が、NaPi-IIa複合体形成に重要なscaffolding蛋白であるNHERF-1/EBP50との結合に極めて重要であり、リン酸化によりNHERF-1/EBP50との相互作用がほぼ完全に消失し、近位尿細管細胞におけるNaPi-IIaの細胞膜状上での局在を著しく減少させることを明らかにした。さらに、Blue-Native-PAGEとSDS-PAGEを用いた2次元電気泳動法によりNaPi-IIa複合体の解析を行ったところ、NaPi-IIaには複数の高分子複合体が存在することが明らかとなった。250〜300kDa付近の複合体は、従来から言われているNHERP-1/EBP50およびezrinを含む分子から構成されいたが、1000〜1300kDa付近の高分子複合体は、これらのscaffolding蛋白やリンカー蛋白を含まず、新たな複合体が存在すると考えられた。
|