研究課題/領域番号 |
17790590
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
千葉 知宏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60398617)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ALS / 神経変性疾患 / コリベリン / 神経保護因子 / 神経細胞死 / ヒューマニン / ADNF / 細胞死抑制 |
研究概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、全身の運動神経系が冒され数年の経過で死に至る、根治不能の神経難病である。我々は家族性ALS原因遺伝子であるスーパーオキサイドディスミューテース1(SOD1)が培養神経細胞に誘導する細胞死をADNFが完全に抑制することを発見し、またALS動物モデルにおいてもADNFが運動機能を改善することを見出した。本研究ではADNFより作成した誘導体、コリベリン(Colivelin)の抗ALS作用とそのメカニズムを検討する。 これまでの研究からコリベリンがin vitroおよびin vivoにおいて、ADNFよりも強力な抗ALS作用を持つことを見いだした。特にG93A-SOD1トランスジェニックマウスを用いた治療効果の解析では、合成コリベリンペプチドを投与することにより、進行性に悪化する運動機能障害が改善され、寿命が著明に延長することを発見し、Biochem Biophys Res Commun誌にその成果を発表した。このコリベリンによる治療メカニズムを検討するため、脊髄のタンパク質及び病理組織サンプルを採取し、ウェスタンブロッティング及び免疫組織化学の手法を用いて(1)タンパク質リン酸化酵素の活性化状態、(2)細胞死関連遺伝子の活性化状態について検討したところ、ALSモデル動物においてコリベリンの標的分子であるCaMキナーゼIVやSTAT3といった分子が不活性化されていることが明らかとなった(現在投稿中)。
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