研究課題/領域番号 |
17790602
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
迫田 秀之 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50376464)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | インスリンシグナル伝達系 / 糖尿病 / インスリン抵抗性 / シグナル伝達 |
研究概要 |
近年、内臓脂肪より分泌される分子によってインスリン抵抗性が生じ、2型糖尿病、動脈硬化から、大血管障害の発症の原因となることが明らかとなってきている。その中で、悪玉のアディポカインの代表であるレジスチンのアイソフォームRELMβに我々は注目して研究を進めている。RELMβは、レジスチンと発現臓器や発現の制御機構は異なるが、レジスチン同様に血液中を循環していることが知られている。我々はこれまでに、RELMβが高脂肪食負荷やdb/dbマウスなどで発現量が増加していることを明らかにした。さらに、RELMβ過剰発現マウスを作製しその解析によって、RELMβによる長期刺激によって糖尿病、高脂血症、脂肪肝といったメタボリック症候群様の表現系を呈し、インスリン抵抗性が生じていることを突き止めた。脂肪以外の臓器からも発現するRELMsがレジスチンと同様インスリン抵抗性に関連がある、ということはすなわち脂肪以外の遠隔臓器によりインスリン抵抗性の制御を受けることとなり、そのようなメカニズムは未知であったため、糖尿病をはじめとする内科系研究においてはインパクトのあるものであった。特にRELM・は栄養の吸収や、外界との免疫防御にとって重要な場である腸管でのみ発現し、食事や腸管の炎症によりその発現が制御されることが知られているため、食事や腸管の状態(感染症などの炎症を含む)がRELM・を介してインスリン抵抗性に影響する、というメカニズムが想定され、これは全く新規の概念である。
|