研究課題/領域番号 |
17790613
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
及川 洋一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30296561)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 膵β細胞の再生 / 生体内遺伝子導入 / Reg蛋白 / 糖尿病 / プラスミドベクター |
研究概要 |
昨年に引き続いて、β細胞特異的な増殖因子であるReg蛋白を遺伝子導入によって糖尿病モデルマウスに全身性に投与し、糖尿病の治療の可能性について検討をおこなった。 C57BL/6(8週齢、♂)マウスにstreptozotocin(STZ)を180mg/kg/匹ずつ投与し、4時間絶食後(以下空腹時)血糖500mg/dl程度の糖尿病状態を作成した。同マウスにインスリンの腹腔内投与(0.3U/匹)を併用して空腹時血糖を300mg/dl程度に維持しながら、尾静脈にReg発現ベクター(pASCXA-Reg: n=5、Reg群)あるいは空ベクター(PASC期:n=5、対照群)を100μ9/2ml(生食)ずつ急速静注し、肝臓に遺伝子導入した。その結果Reg群、対照群とも空腹時血糖300〜400mg/dl程度に維持されたが、一部のRe9遺伝子処置マウスでは空腹時血糖が100m9/d1以下となった。血中Reg濃度の違いが血糖降下パターンの違いに寄与した可能性を考え、Reg蛋白定量用の直接法ELISAシステムを構築し、Reg遺伝子導入後の血清Reg濃度の経時的な変化(遺伝子導入前、導入後2日目、同7日目)を評価した。しかし、何れの測定ポイントにおいても血中Reg濃度は測定感度以下であった。Reg遺伝子の導入効率を評価するために、現在遺伝子導入部位(肝臓)におけるReg蛋白の発現を免疫組織化学染色で確認しているが、条件設定の調整を繰り返し行っているところである。また、STZによる膵β細胞への化学的な刺激が、Regによるβ細胞の増殖反応を不安定にしている町能性があるため、1型糖尿病の自然発症モデルであるmDマウスや、インスリン分泌不全に至る2型糖尿病モデルマウスを用いて、Reg遺伝子導入による糖尿病の完治の可能性を追究していく予定である。
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