研究課題/領域番号 |
17790738
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三牧 正和 東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (40392419)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | チトクロームc酸化酵素欠損症 / 良性乳児型 / ミトコンドリアDNA / 転移RNA / アミノアシル化 / ミトコンドリア病 / アミノアシンル化 |
研究概要 |
チトクロームc酸化酵素欠損良性乳児型の6例にミトコンドリアDNA上のtRNA-Glu(グルタミン酸特異的転移RNA)領域の同一塩基の点変異を見いだした。tRNA-Gluはaminoacyl acceptor stemの末端にCCA配列が付加され、アンチコドンの転写後修飾をうけコドンの認識能力を獲得し、アミノアシル化転移酵素によりglutamateをチャージしてアミノアシル化が完成する。患者ではいずれかの過程に異常が生じていると考え、まず患者生検筋のtRNA量が低下していることを明らかにした。またアミノアシル化には異常がないことをacid PAGE等で示した。さらにtRNAをRNaseで部分消化しDNA変異が実際にtRNAの配列異常をもたらしていることを確認した。本年度は症例数をさらに増やしたうえで変異を確認し、同変異がtRNAの生合成、機能発現にもたらす異常を検出するために、以下の検討を行った。 1.Acryloylamino phenyl mercuric chloride gelを用いたノーザンブロットにより、tRNAのアンチコドン修飾には異常がないことを確認した。 2.培養細胞を用いて、メチオニンラベルよるタンパク合成能解析を行い、電子伝達系タンパクの異常を示唆する結果をえた。 以上より、発見した変異はアンチコドン修飾には影響を与えず、変異のもたらすtRNAの量的減少によりタンパク合成能の異常をきたすことが病因となっていると考えた。自然軽快する機序については検討中であるが、チトクロームc酸化酵素のアイソフォームの乳児型から成人型への変化の関与を想定している。
|