研究課題/領域番号 |
17790749
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤村 卓 東北大学, 病院, 助手 (50396496)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / 免疫療法 / Toll like receptor / 樹状細胞 / カチオニックリボゾーム / カチオニックリポゾーム / polyIC / 抗腫瘍免疫 |
研究概要 |
悪性黒色腫に対するPoly(I.C)/カチオニックリボゾーム複合体(PIC-L)を用いた新規免疫療法に開発をマウスB16F10モデルにより検討した。PIC-Lはin vitroでは濃度依存性に増殖の抑制効果を示した。また、in vivoでは生着したB16F10を濃度依存性に増殖を抑制した。この腫瘍増殖抑制効果は既存のCpG-ODNs-やIFN-βより強力であり、抗腫瘍薬としての可能性が示された。そのため、次に病理組織学的に腫瘍の抑制効果を検討したところ、縮小した腫瘍の周辺に超密にリンパ球浸潤を認めた。これら浸潤細胞が腫瘍特異的エフェクター細胞か否かをマウスの所属リンパ節においてのテトラマーアッセイで検討したところ、所属リンパ節の細胞ではPIC-L治療群で有為にTRP-2陽性細胞が増殖していた。さらにこれらのエフェクター細胞が誘導されるメカニズムを抗原提示細胞に注目し検討したところ、PIC-L投与により真皮樹状細胞、表皮ランゲルハンス細胞の活性化が生じることが分かった。ヒトでの臨床応用を考え、ヒト樹状細胞に対するPIC-Lの効果を検討したところ、ヒト樹状細胞においても細胞表面マーカーおよびアロの抗原提示能が増加することが証明された。PIC-Lの抗腫瘍効果は単独投与では短期間のみの維持であったため、in vivoモデルに骨髄由来の樹状細胞(BMDC)を加えたところ、腫瘍は完全に治癒するに至った。この樹状細胞を加えることによる、抗腫瘍効果の増強は全身のIFN-γ産生細胞の増加に伴うものであることをマウスの脾臓細胞のサイトカイン産生能を検討することにより証明した。また、この治療に加えたBMDCの所属リンパ節へのmigrationを検討したところ、PIC-L治療はBMDCの所属リンパ節への遊走能を増加することも証明された。 以上の結果よりPIC-Lは単独投与でも抗腫瘍効果を示すが、BMDCと組み合わせることにより、より強力な抗腫瘍免疫を誘導することが証明された。今後、臨床応用を考えるに当たり、BMDCに代わり、より簡便な方法で長期免疫を誘導する方法の開発が必要であると考えられる。
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