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精神的ストレスによる痒みとその制御-アトピー性皮膚炎発症モデルマウスを用いて-

研究課題

研究課題/領域番号 17790752
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関群馬大学

研究代表者

天野 博雄  群馬大学, 医学部, 助手 (70302487)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードストレス / 痒み / 皮膚炎
研究概要

アトピー性皮膚炎モデルマウス(NC/Nga)に精神的ストレスを負荷することで掻破行動を引き起こし、アトピー性皮膚炎様症状が誘導されることを確認した後、その作用機序としてconicotropin-releasing factor(CRF)、urocortin(URC)、オピオイド受容体の関与を解明することを目的とする。NC/Ngaマウスはダニ、埃の存在する環境下(conventional)では皮膚炎を自然発症するが、specific pathogen free(SPF)環境下では皮膚炎を発症しないという特徴を有する。今回、NC/Ngaマウスに対しSPF環境下でwater avoidance stress(1回60分、週5回)による精神的ストレスを加え、ストレス負荷後はマウスをケージに戻すという操作を4週間継続して行い、経時的に皮膚症状を観察するとともに血清IgE・ステロイド値、血清およびリンパ節単核球由来のIL-4、IL-5、IFN-γ産生能を検討した。また作用機序の解明としてCRF、URC、オピオイド受容体拮抗薬を腹腔内投与したのちストレスを負荷した。
【結果】NC/Ngaマウスでは、SPF環境下においても精神的ストレス負荷により掻破行動が見られ、アトピー性皮膚炎様症状が惹起された。アトピー性皮膚炎様症状がみられたストレス負荷群では、ストレス非負荷群と比較して血清IgE値・ステロイド値が有意に上昇していた。一方、精神的ストレスを負荷しない群では皮膚炎症状は惹起されず、血清IgE値上昇もみられなかった。また血清中のIL-4,IL-5,IFN-γは皮膚炎発症マウスにおいても検出できなかったが、リンパ節由来単核球をconcanavalin Aで刺激したところ、皮膚炎発症マウスにおいてのみIL-4,IL-5の産生が認められた。一方、IFN-γ産生はいずれの群においても認められた。さらにCRF, URC、オピオイド受容体の腹腔内投与をストレス負荷前に行ったところ、CRF, URC、オピオイド受容体はストレスによる掻破行動を抑制し皮膚炎発症を抑制した。
【考察】これらの結果はアトピー性皮膚炎の発症に関して精神的なストレスが重要な役割を担っていることを示唆しており、その機序としてCRF、オピオイド受容体が関与していると推察された。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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