研究課題/領域番号 |
17790763
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安江 敬 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (40335039)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 眼皮膚白皮症 / チロシナーゼ / polymorphism |
研究概要 |
チロシナーゼ陰性白皮症(Oculocutaneous albinism type1,以下OCA1と略す。)はチロシナーゼ遺伝子の変異により引き起こされる常染色体劣性の遺伝病である。チロシナーゼ遺伝子の配列は完全に解明されており、遺伝子診断にも容易に利用できる。しかしながら発見された新しい塩基置換がナンセンス変異以外であった場合、mutationとpolymorphismのどちらに属するかは、実際に蛋白を発現させて機能を解析するか、または正常人100人を調べて存在しない事を示す必要がある。これらはコストと時間のかかる作業であるため、各医療機関ごとに遺伝子診断を行う上で大きな負担になる。そこで当科は日本人とインド人の健常人約100人を対象にチロシナーゼ遺伝子コード配列及びプロモーター配列を解析し、別人種でのデータベースを作成すると共に、日本人とインド人のチロシナーゼ遺伝子との異同を明らかにすることで、人種の進化とチロシナーゼ遺伝子の変化の関係を明らかにしようと考えた。 すでに本研究によって、インド人に認められて日本人にはないpolymorphismとしてQ90R、S192Y、R402Q、F460Sの4つを、逆に日本人にはあってインド人にないpolymorphismとしてP45T、D125Yの2つを明らかした。さらにこの1年間に次の事実を明らかにした。 (1)プロモーター領域において、日本人にはg.-317delGのpolymorphismが存在する。 (2)イントロン2領域にはg.IV52+24insTのpolymorphismがインド人に、g.IV52-21insTが日本人に存在する。 以上2年間の本研究において明らかにした日本人とインド人のチロジナーゼ遺伝子データベースは、今後の眼皮膚白皮症1型患者の遺伝子診断におおいに貢献するものと期待される。
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