研究課題/領域番号 |
17790774
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
武居 公子 琉球大学, 大学院医学研究科, 助手 (90325861)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | MAPKKKキナーゼ / Rap2 / ケラチノサイト / 細胞間接着 / Eカドヘリン |
研究概要 |
ケラチノサイトの細胞間接着にはデスモソームとタイトジャンクション様構造だけでなくアドヘレンスジャンクション(AJ)様構造も関与する。ケラチノサイトのAJには接着分子E-カドヘリンが集積しており、その細胞外ドメイン同士の結合により接着が成立する。また、細胞内ドメインはα-、β-カテニンを介してアクチンと結合する。アクチンは太いアクチン束を形成し、AJを裏打ちしている。私共は最近、ケラチノサイト培養株の細胞間接着部位にMAPKKKキナーゼの一つTNIKが局在することを見出した。私共は、TNIKが低分子量G蛋白質Rap2により活性化されて線維芽細胞のアクチン細胞骨格や基質細胞間接着を制御すること、ケラチノサイトではTNIKと同様にRap2も細胞間接着部位に局在することを見出し、これらの分子の機能解析を進めている。トランスフェクションによりTNIKのドミナントネガティブ変異体を発現させると、ケラチノサイトは偽足を伸張した特異な形態変化を示して上皮様形態を失い、隣接する細胞間の接着が障害される。また、このような細胞を免疫染色するとE-カドヘリンやβ-カテニン、p120カテニンなどのAJ分子が消失している。発現誘導型レトロウイルスベクター系を用いてTNIKを発現させたところ、内在性TNIKと同様に細胞間接着部位に局在し、E-カドヘリンの局在変化がみられた。また、親株のケラチノサイトでは見られる太いアクチン束が見られなくなった。同変異体を発現させたところ、細胞間接着に異常が認められた。RNAi実験の結果、ケラチノサイトにはRap2Bが優位に発現していることを見いだしたが、細胞接着に対する機能は不明である。現在HGF等によりノックダウン細胞を刺激し、Rap2-MAPKKKキナーゼ経路が持つ生理機能について調べている。
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