研究課題/領域番号 |
17790776
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
高橋 良 杏林大学, 医学部, 助手 (00317091)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 皮膚ホーミングT細胞 / E-セレクチン / 皮膚リンパ球関連抗原 / CLA / フコシルトランスフェラーゼ / サイトカイン / ホーミングレセプタ / CD8 |
研究概要 |
皮膚のウィルスからの感染防御は、主にCD8+ T細胞等が末梢血から皮膚へ浸潤(ホーミング)して行っているが、CD8+T細胞がどのように皮膚へ特異的にホーミングするのかはよく判っていない。 我々はナイーブCD8T細胞をanti-CD3抗体で刺激し、in vitroで培養後、皮膚ホーミングレセプターのE-selectin ligand (ESL)、およびCutaneous Lymphocyte-associated Antigen(CLA)、そしてESLとCLAの合成を司るフコース糖転移酵素(FucT-VII)の発現を継時的に調べた。その結果、まずFucT-VIIの発現が高まった後ESLの弱い発現が認められた。一方、CLAの発現はCD3の刺激を中止するとCLAの発現が見られ、それに比例してESLの発現が高まった。ESLの発現が一番高い状態はCLA・ESL・FucT-VIIが発現している時で、その後FucT-VIIの発現が消失するとともに次第にCLA・ESLの発現は弱まった。 さらに我々はこれらのフェノタイプのCD8+細胞が実際に皮膚へ浸潤しているのかを調べる為に、CD8が浸潤していることが判っている病変部分の組織標本をCD8およびCLA、FucT-VII抗体で染色した。その結果、浸潤している70%以上のCD8+T細胞がCLA+FucT-VII+のフェノタイプを示している事が明らかになった。すなわち、in vitroの実験で明らかになったCLA+ESL+FucT-VII+のフェノタイプが、実際に皮膚に浸潤している事が判った。 なお、近年CLA上のCD43分子が真のESLではないのかと報告されたが、我々はESL、CLAおよび抗CD43抗体で染色した結果、CD43分子とこれらの分子発現に有意差は明らかにならなかった。
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