研究課題/領域番号 |
17790788
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
彌冨 仁 法政大学, 工学部, 助手 (10386336)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / ダーモスコピー / コンピュータ支援診断 / ニューラルネットワーク / コンピュータ自動診断(CAD) |
研究概要 |
我々が公開している、世界初の悪性黒色腫自動診断システムの実用化を推進するために、様々な研究、実用化活動を行った。システムの診断精度、信頼性を向上させるためには、困難であるが組織検査によって診断が確定した症例データを数多く確保することが極めて重要である。この1年間で国内外の研究者と通じて、世界最大級の1200超の症例データを確保し識別器を構築した。扱える腫瘍の種類などに一部制約はあるものの、皮膚科専門医と同等の診断精度(感度85.9%,特異度86.0%)を実現し、世界各国から実際に利用されている。また、世界の研究者の中で課題として残されていた、悪性黒色腫の診断指針に基づく悪性度特徴の定量化も達成できた。これらの成果は、すでに論文誌に投稿中、あるいはまもなく投稿する状態にある。 また一方で、アジア人に特異的に発生する、掌足底部の悪性黒色腫の自動診断技術を世界で初めて開発した。これはアジア人が行うべき研究対象であり、皮膚科領域においては極めて大きな成果である。これは皮膚科系最高峰の論文誌(Journal of Investigative Dermatology)にまもなく成果を報告する。また、今年から悪性黒色腫を発見するためのダーモスコピー(特殊カメラ)診療が保険制度化されたことから、複数の熟練の皮膚科医の協力のもと、経験の浅い皮膚科に向けてダーモスコープ画像の診断トレーニングサイトを構築して無料で開放している。これはすでに90人以上の皮膚科医が登録して利用している。 今年度には、関連研究論文4本(うち2本がfirst author)がacceptされ、3つの国際会議、3つの国内の研究会で発表を行った。現在、関連研究で投稿済みの論文が2本。まもなく別途2本投稿(すべて英文)予定である。
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