研究課題/領域番号 |
17790793
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
松木 正人 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50399151)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 皮膚 / 表皮 / 角化細胞 / 生体分子 / 生理活性 / 蛋白質 / 乾癬 / 皮膚疾患 / 疾患モデル / 表皮再構築 / 遺伝子発現 / Chitinase 3 like-1 |
研究概要 |
Chitinase 3 like-1(CHI3L1)は培養軟骨細胞より分泌される糖蛋白として同定され、近年、関節リウマチや変形性関節症、さらには大腸癌や乳癌、肝硬変、潰瘍性大腸炎の患者血清中にも存在することが判明し、その他、軟骨細胞や皮膚線維芽細胞の増殖や寿命の延長に関わることや、IL-1やTNF-αなどの炎症性サイトカイン刺激に対する細胞の反応を抑制作用が知られている。しかし、皮膚におけるCHI3L1の発現や、皮膚疾患におけるCHI3L1の臨床的意義は解析されていない。本研究では、トランスグルタミナーゼ1ノックアウトマウス(TGM1KO)新生仔表皮のDNAマイクロアレイ解析でCHI3L1遺伝子が発現誘導されていることを示唆する結果を得たことを契機に、まず、TGM1KO皮膚、および、その皮膚をヌードマウスに移植して作製した魚鱗癬モデル皮膚におけるCHI3L1遺伝子の発現と局在をin situハイブリダイゼーションにより観察した。その結果、TGM1KO皮膚およびヌードマウス移植魚鱗癬モデル皮膚の顆粒層に強い発現を認めた。また、マウス新生仔に作製した創傷治癒モデルにおいても表皮における発現誘導が認められた。経時的な観察の結果、創辺縁部において発現誘導が顕著であった。従って、CHI3L1遺伝子は表皮の過角化を示す病態において、表皮再構築に関わる遺伝子として誘導されることが示唆された。さらに、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、膿庖性乾癬を対象として、血清中のCHI3L1の濃度をELISAで測定し、比較検討したところ、アトピー性皮膚炎では健常人との差はないが、乾癬では血清CHI3L1値の上昇が認められた。少なくとも膿庖性乾癬の臨床症状との関連については病勢に一致して増減が認められ、今後、乾癬の病勢を反映する新しい臨床的指標として利用できる可能性が示唆された。
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