研究概要 |
英国研究施設(Genetic Skin Disease Group, St Jokm's hnstitute of Dermatology, The Guy's, King's College and St Thomas'Hospitals'Medical School, London, UK : Prof. John A McGrath)との共同研究により常染色体劣性遺伝を示す先天性角化症の1つであるPeeling skin syndromeの遺伝子連鎖解析および責任遺伝子の同定を目的として本研究を進めた。我々は、同疾患のヨーロッパ1家系より得られたゲノムDNAサンプルを用いて50kbp毎に配列する高頻度マイクロサテライト多型マーカーを用いた解析を行ってきた。800のマーカーについて、いくつかの遺伝子座に疾患表現型とマイクロサテライト多型との間に有意な相関があることが示され、それぞれの遺伝子座に存在する既知の新たなマイクロサテライトマーカーを用いて責任遺伝子の領域を絞りこもうと努めた。しかし、平成18年度には検率し得た限りの全ての領域について、それらの相関が否定され、責任遺伝子を特定することはできなかった。また、我々は他の遺伝性皮膚疾患の遺伝子変異検索も行ってきた。単純型表皮水疱症や水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症、Darier病、皮膚粘膜ピアリノーシスなどの数症例において新規または既知の遺伝子変異を同定し、それらの一部を原著及び学会発表で報告した。
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