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ライソゾーム蓄積病の神経障害におけるα-シヌクレインの役割

研究課題

研究課題/領域番号 17790817
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関横浜市立大学

研究代表者

山口 章  横浜市立大学, 医学部, 客員研究員 (20381585)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワードSandhoff病 / ライソゾーム病 / α-シヌクレイン / ヘキソサミニダーゼ / アルファーシヌクレイン
研究概要

1)ライソソーム病の中枢神経系におけるα-シヌクレインの発現の確認
GM1蓄積病、GM2蓄積病、ゴーシェ病、異染性白質ジストロフィー患者、副腎白質ジストロフィー患者の脳を抗α-シヌクレイン抗体で免疫染色した。α-シヌクレインは、全ての検体で蓄積が認められた(現在投稿中)。
2)hexb-/-,Asyn-/-マウスの作製
サンドホフ病モデルマウスであるhexb-/-マウス(SDマウス)とα-シヌクレイン遺伝子を破壊したAsyn-/-マウスを交配しhexb-/-,Asyn-/・マウス(DKOマウス)を作製した。作製したDKOマウスは、mRNAレベル、タンパクレベルでhexb及びα-シヌクレインが産生されていないことを確認した。
3)DKOマウス表現型の解析
DKOマウスは、12週齢頃より神経症状を呈し、15週齢頃に死亡した。神経症状、寿命に関しては、SDマウスと比較して有意な差は見られなかった。
4)形態を主体とした検索
DKOマウスの中枢神経系を各抗GM2,GA2抗体で免疫染色した。GM2,GA2は、SDマウスと同様程度に蓄積していた。蓄積量を定量した結果、DKOマウス,SDマウスに免疫染色の結果同様に蓄積量の違いは見られなかった。一方、中枢神経系での炎症反応をマーカーであるTNF-αの発現量、アポトーシスをTUNEL法でそれぞれ確認したが共にDKOマウスとSDマウスの間に有意な差は見られなかった。
5)今後の研究
α-シヌクレインは、アルツハイマー病等多くの神経変性疾患で神経細胞に蓄積していることが知られている。本研究では、サンドホフ病におけるα-シヌクレインの役割を研究したが、少なくとも個体レベルでのα-シヌクレインの影響は見られなかった。近年、神経変性疾患において毒性を持つα-シヌクレインの繊維化を防ぐためにガングリオシドがα-シヌクレインに結合することが報告された(Martinez A, Biochemistry.2007)。即ち、サンドホフ病では、蓄積しているGM2,GA2がα-シヌクレインと結合し、α-シヌクレインの毒性を結果的に抑制していることが示唆される。今後、ガングリオシドがα-シヌクレインの繊維化を抑制する詳しい機構を研究する。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Prolyl-isomerase Pin1 is accumulated in Lewy bodies of Parkinson's disease and facilitates the formation of alpha-synuclein inclusions.2006

    • 著者名/発表者名
      Ryo A.
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 281・7

      ページ: 4117-4125

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Possible role of autoantibodies against nephrin in an experi mental model of chronic graft-versus-host disease.2005

    • 著者名/発表者名
      Nagahama K
    • 雑誌名

      Clin Exp Immunol. 141

      ページ: 215-222

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Stable suppression of tumorigenicity by Pin1-targeted RNA interference in prostate cancer.2005

    • 著者名/発表者名
      Ryo A
    • 雑誌名

      Clin Cancer Res. 11

      ページ: 7523-7531

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Prolyl-isomerase Pin1 accumulates in lewy bodies of parkinson disease and facilitates formation of alpha-synuclein inclusions.2005

    • 著者名/発表者名
      Ryo A
    • 雑誌名

      J Biol Chem. 281

      ページ: 4117-4125

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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