研究課題/領域番号 |
17790825
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
吉田 祥 大阪医科大学, 医学部, 助手 (40388260)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ドーパミン / 睡眠覚醒調節機構 / マイクロダイアリシス / ポリグラフ / 睡眠覚醒調節 / オレキシン / ヒスタミン / マイクロダイアリシス法 |
研究概要 |
ドーパミンは覚醒に関与する神経伝達物質であると考えられているが、その詳細な脳内メカニズムを検討した研究は少ない。睡眠覚醒調節機構におけるドーパミン神経系の役割を検討するために、マイクロダイアリシス法による脳内局所(前頭前野、線条体、視床下部)のドーパミン分泌変動と、ポリグラフ測定による睡眠覚醒パラメータの測定とを同時に行い、単位時間当たりの睡眠パラメータ量とドーパミン分泌量との相関関係を検討することを実験の目的とした。 ドーパミン測定のためのマイクロダイアリシスの測定間隔は、何通りかの予備実験の結果から、20分に設定した。結果として、活動期(暗期)に分泌が増加し、休息期(暗期)に低下するという明確な日内変動を大脳皮質や線条体で確認した。さらに休息期に断眠負荷(3時間)を行うと、ドーパミン分泌が活動期と同じ程度まで上昇した。睡眠覚醒パラメータの変動とドーパミン分泌の変動の関係を詳しく調べるため、ドーパミン測定の時間間隔をもっと短くすることを試みたが、技術的に難しい面があるため、現在も実験条件を検討中である。これまでのところ前頭葉皮質において、20分のマイクロダイアリシス測定間隔でも、単位時間当たりのドーパミン分泌が覚醒の量と正の相関関係を示すことが分かっている。これらの結果から、覚醒の発現にはドーパミン分泌が重要な役割を果たすと考えられる。 今後の課題としては、睡眠覚醒パラメータだけでなく動物の活動量がドーパミン分泌に及ぼす影響についても検討するために、ドーパミン分泌、ポリグラフ測定に加えて、活動量の同時モニターも行い、ドーパミン分泌-覚醒量-活動量の3者の関係についての詳しい検討も行っていきたい。
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