研究課題/領域番号 |
17790852
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
村岡 紀昭 福井大学, 医学部, 助教 (70397248)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2006年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 肝移植 / 肝容積増加率 / 予後 / 肝生検 / 二核化 / 二核化肝細胞 |
研究概要 |
今年度は、平成17年度から18年度に行った研究の成果を学会で発表し、英文論文として投稿し、受理された。発表内容は下記のようである。 肝移植後16例の検討で、7日目の肝容積増加率は生存群:2.22±0.41で、死亡群:1.785±0.2919(P value=0.025)と比べ有意に高かった。しかしオーバーラップが見られた。実際、生存症例で増加率が低い症例は移植された肝の容積が比較的大きい傾向がみられた。そこで、このオーバーラップの原因は移植肝の容積とレシピエントの標準肝容積との間の比を各症例で算出し比較すれば明らかになるのではないかと仮定し、検討した結果、肝容積増加率が2.1を下回る4例では、グラフト容積/標準肝容積は平均51.2%で、2.1を上回る6例の平均38.1%と比較して有意(P<0.05)に大きかった。したがって大きなグラフトを移植された場合には容積増加率は低くなるものと考えられた さらに移植後1週間以内に肝生検が行われた10症例に関して病理学的考察を行った。文献的に肝が再生する過程で、二核化の肝細胞が増加するという報告が確認できたため、生存群と死亡群とで二核化の細胞の数をX100倍の視野で測定し、比較した。生存群では2.22±0.41個で、死亡群(1.79±0.29個)と比較して有意に(P=0.025<0.05)多かった。肝生検における2核化の肝細胞も予後決定因子の一つである可能性が示唆された。
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