研究課題/領域番号 |
17790857
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 福井大学 (2006) 京都大学 (2005) |
研究代表者 |
清野 泰 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 助教授 (50305603)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 遺伝子発現イメージング / レポーター遺伝子 / 分子イメージングプローブ / 核医学診断 / 心不全 / 放射性薬剤 |
研究概要 |
遺伝子治療における導入遺伝子の発現を非侵的に評価する方法の開発を目的として、「2プロモーター型ベクター」という新しい戦略のもとに、心不全の治療遺伝子を導入し、その遺伝子の発現を非侵襲的にイメージングすることを計画した。 本年度は、引き続き治療遺伝子として心臓のβ受容体のシグナル伝達を脱感作するGタンパク質共役型受容体キナーゼ(GRK)を阻害するβARKctを、レポーター遺伝子として1塩基置換したdopamine trnasporter(mDAT)を同時に発現する2-プロモーター型ベクターの構築及び構築したベクターのインビトロ実験系での評価を行った。まずラットの心臓及び脳よりβARKctとDAT遺伝子のcDNAを作製した。次いで、両遺伝子を2-プロモーター型ベクターに挿入することにより、両タンパク質を同時に発現する2-プロモーター型ベクターを構築した。さらに、臨床への応用を考え、DATを細胞に発現させたときにdopamineを細胞内に取り込み生理反応を引き起こさないようにするために、dopamineの取込能を消失させたmDATの作製も行った。DATアミノ酸配列中、101番目のプロリンをアラニンに変換する点変異を導入することによりmDATを作製した。構築したベクターをHEK293細胞に導入し、インビトロ実験系における検討を行った。その結果、βARKctとmDATタンパク質の発現をwesternblot法により確認できた。さらに構築したベクターを導入した細胞においてβ受容体のシグナル伝達を阻害できること、dopamine取込能が消失していることを確認した。さらにDATに対する分子イメージングプローブの結合能が維持されていることも確認した。 本ベクターを用いることにより、インビボにおいて心木全治療と治療遺伝子の発現をイメージングできる可能性が示唆された。
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