研究課題/領域番号 |
17790858
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大須賀 慶悟 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90332741)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 動脈塞栓術 / 化学塞栓療法 / 薬剤溶出性塞栓物質 / 高吸水性ポリマー / 肝癌 |
研究概要 |
肝腫瘍化学塞栓療法(TAE)における標的塞栓性及び薬剤溶出性を兼備えたdrug delivery system(DDS)として薬剤溶出性高吸水性ポリマー(DESAP)の開発を企図した。抗癌剤は肝細胞癌に比較的感受性が高いCDDPを選択し、家兎肝VX2腫瘍モデルを用いてin vitro検討を行った。DESAPの調整はSAP5mg/CDDP2.35mg/イオン性イオキサグル酸0.5ml/1羽とし、DESAPによるTAE施行群(DESAP群、n=6)、同量CDDP溶液注入後SAPによるTAE施行群(TAI+SAP群、n=6)を比較検討した。 薬剤注入後5、10、30、60分、24時間における血液中total CDDP平均濃度(μg/ml)は、 DESAP群:1.57、1.41、0.89、0.69、TAI+SAP群:2.79、2.39、1.73、1.34 同血液中free CDDP平均濃度(μg/ml)は、 DESAP群:1.04、0.88、0.47、0.27、TAI+SAP群:1.53、1.17、0.64、0.32であった。 腫瘍辺縁部及び周囲肝の平均白金濃度(μg/g)は、各々、 DESAP群:1.43、0.38、TAI+SAP群:0.49、0.34であった。 血液中total及びfree CDDP濃度ともDESAP群がTAI+SAP群よりも低い傾向を示し、また腫瘍辺縁部でDESAP群は高い白金濃度を示した。以上より、DESAPの組織内での薬剤徐放効果が示唆された。但し、病理学的な腫瘍壊死効果については両群の差は不明であった。
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