研究課題/領域番号 |
17790897
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
小松 真 岩手医科大学, 教養部, 講師 (40347886)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 水中放電 / 部分放電 / 同軸電極 / カテーテル / ウォータージェット / 気泡 / 火花放電 / 放電遅れ時間 / 2層誘電体 |
研究概要 |
本研究では放電によりカテーテルよりジェットを放出させ、模擬血栓の切削能力と水中気泡の挙動の学際的なデータ収集を目指したが、後者の検証の際に放電の不安定性が明らかとなり、それがジェットの性能に著しく影響を及ぼし、使用上差し支えがあることがわかったため、実用上の問題を最優先し、放電の安定性と放電電極の形状によるジェット強度の変化にターゲットを絞って研究を行った。 同軸電極(陽極φ2mm,陰極φ4mmの銅またはアルミのパイプ)を用いた水中放電の実験から、気泡生成のエネルギー源が放電である場合でも水蒸気泡は単一気泡であり、レーザーの場合と大きな違いはなかった。また先行衝撃波の伝播速度は放電エネルギー0.63〜1.0Jにて2600〜2900m/sであり、エネルギーによる違いはほとんど見られなかった。水面近傍での放電:実験では、放電が不安定になるのは、放電前に電極周りに気泡がまったく存在しない環境である場合のほうが多く、空気の層に対し水の層が25%以下の場合ならば放電は安定しやすいという結果となった。またこの環境では放電による非線形現象が水に直接的に作用しやすく、安定性も高いことから、放電がジェット駆動に最も有効に働くことを明らかにした。また、同軸電極を用いた場合、電圧の上昇による放電成功率とジェット威力の向上はわずかであり、効率が良くないが、電極周りの形状を調整することにより放電の成功率は上昇することを確認できた。さらにこの場合でもジェット威力の現象は確認されず、むしろ形状によっては上昇することもあったことから、放電電極周りの形状について、ジェットを発生させるために適した条件を提示することが出来、ジェット生成の効率を高めることが出来るという結論に至った。これは比較的小さい放電電圧での水中放電は、電圧やエネルギーよりも電極周りの形状依存性が大きいということを意味する。
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