研究課題/領域番号 |
17790955
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山崎 真敬 慶應大, 医学部, 助手 (40338075)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 人工赤血球 / 人工心肺 / 血液希釈 / 高次脳機能 |
研究概要 |
我々小児心臓外科の領域では体重10kg以下の患者に対し体外循環を使用する際、人工心肺充填液として濃厚赤血球を使用している。人工心肺の回路の充填液は約300〜400ml必要であり、これを晶質液で満たした場合、体重10kg以下の患者では、血液希釈が有害なレベルになり組織酸素代謝に破綻を来すからである。一方で人工血液開発が世界的に行われるようになり、感染症や副作用のある輸血に代わって、この人工赤血球を用いて人工心肺下手術を行うことができるのではないかと着想するに至った。国内外の研究として、小動物を用いて人工心肺回路モデルを確立する研究は行われているものの、人工赤血球に着目し、これによって高次脳機能の障害を防止しようとする試みは未だいかなる領域でも報告されていない。本研究は世界に先駆けて人工心肺中の人工赤血球の脳への酸素運搬能を証明する試みとなっている。 1)世界で初めて人工赤血球を充填液に用いた慢性人工心肺モデルを完成し、長期生存例を得ることに成功した。 2)充填液の種類にかかわらず、我々が設定した人工心肺運転条件においては、死亡率および標準化神経学的試験上は有意差を認めなかった。 3)晶質液を充填液として人工心肺を運転した場合、コントロール群と比較し、認知機能において有意差を認めた。 4)人工赤血球を充填液として人工心肺を運転した場合、コントロール群と比較し、認知機能において有意差を認めなかった。
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