研究課題/領域番号 |
17790985
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
赤川 浩之 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60398807)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | くも膜下出血 / 脳動脈瘤 / ELN / LIMK1 / プロモーター / ハプロタイプ / 遺伝子 |
研究概要 |
先に見出された脳動脈瘤連鎖領域7q11を166個の一塩基多型(single nucleotide polymorphism, SNP)で体系的にスクリーニングし、遺伝子座をELN/LIMKI領域に特定した。さらにこの領域を脳動脈瘤患者402例と非脳動脈瘤対照458例で詳細に解析したところ、3つのSNPが疾患と有意に相関していることが明らかになった。ひとつはELN遺伝子3'非翻訳領域の+502A挿入SNPで、A(アデニン)が502番目の塩基に挿入されることによりELN mRNAが不安定化しELN遺伝子の転写産物が減少する。もうひとつはLIMK遺伝子プロモーター領域C(-187)T SNPで、187塩基上流がC(シトシン)からT(チミン)に置換されることによりプロモーター活性が低下しLIMK遺伝子の転写産物が減少する。そして、最も強く相関していたのがELN遺伝子3'非翻訳領域のG(+659)C SNPであり(P=0.000002)、このSNPのC置換は、ELN 3'非翻訳領域+502A挿入とLIMKプロモーター・187T置換を同時に併せ持つハプロタイプのタグ・マーカーだった。すなわち、ELN遺伝子とLIMK遺伝子の発現がともに低下することが脳動脈瘤の成因に強く関わることが明らかになった。これら2つの遺伝子はともに血管平滑筋細胞の表現型を決定するelastin signaling pathwayに属しており、本論文により脳動脈瘤発生の分子生物学的機序の一端が明らかにされた。特筆すべきは、2つの隣り合う遺伝子を制御するウァリアントが疾患発症に関わるという知見であり、これは疾患遺伝子解析の分野では世界で初めての報告である。
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