研究課題/領域番号 |
17791005
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
森野 忠夫 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (20380248)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | spinal cord injury / p38 mitogen activated proteinkinase inhibitor / astrocyte / chondroitin sulfate proteoglycans / neurocan / 脊髄損傷 / 再生医学 / p38 MAPK inhibitor / 軸索伸展阻害因子 / アデノシン / p38 MAPK / cyclic AMP |
研究概要 |
ラット脊髄損傷モデルを用いて、アデノシンの効果を検討していたが、結果が良くなかったため、平行して研究を進めていたp38mitogen activated protein kinase inhibitor(p38 MAPK inhibitor; SB203580)を用いた研究を行った。In vitroでは培養astrocyteからの軸索伸展阻害因子の一つであるneurocan産生をp38 MAPK inhibitorが半減させることを発見した。また、in vivoの実験では、MASCIS impactor(10g x 25cm)で作成した胸髄損傷ラットを用いて、硬膜内にp38 MAPK inhibitorを投与し、損傷後2週目での後肢運動機能の改善(BBB scoreで評価)と、軸索伸展阻害因子である、chondroitin sulfate proteoglycans(CSPGs)と、その内の一つであるneurocanの産生が、量的に抑制されることをWestern blotを用いて証明した。また、局在を調べるために損傷脊損部の凍結切片を用いた蛍光抗体法で、脊損部に形成された空洞周辺のCSPGs及びneurocan産生が抑制されることを発見した。我々はこれまでにもp38 MAPK inhibitorが脊損後のoligodendrocyteのapoptosisを抑制し、行動学的改善が得られることを報告している。今回の結果は、p38 MAPK inhibitorが脊損後の2次損傷を抑制するだけでなく、その後に起こる軸索伸展阻害因子の産生を抑制し、脊髄再生へ向けてのより良い環境を整えることができる可能性を示した。
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