研究課題/領域番号 |
17791141
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
野口 靖之 愛知医科大学, 医学部, 講師 (80308981)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | クラミジア・トラコマチス / HSP60 / 子宮頸癌 |
研究概要 |
子宮頚部細胞診、子宮頚部組織診を行った251症例(正常群:子宮頸部細胞診に異常を認めなかった健常者124例、軽度異形成群:軽度及び中等度異形成患者25例、高度異形成群:上皮内癌・高度異形成患者53例、悪性群:扁平上皮癌患者49例)とし、血液および頚管分泌物を採取した。そしてhigh-risk type HPV DNAには、PCR-RFLP法を、クラミジア特異遺伝子には、PCR法を、血中抗クラミジア抗体価、抗クラミジア由来HSP抗体価には、ELISA法を使用し測定した。血中抗クラミジアIgG抗体価、血中抗クラミジアIgA抗体価、抗クラミジア由来HSP抗体価は、正常群に対し高度異形成群、悪性群、軽度異形成群+高度異形成群+悪性群が、また、正常群+軽度異形成群に対し高度異形成群+悪性群が有意に高かった。また、抗クラミジア由来HSP抗体価は軽度異形成群、高度異形成群に対し悪性群が有意に高かった。そして、high-risk type HPV DNAを除く因子を独立変数とした重回帰分析では、抗クラミジア由来HSP抗体価のみが子宮頸癌発症の有意な危険因子であった。健常群と比較して子宮頚部上皮内癌や扁平上皮癌などの群では、血中抗クラミジア抗体価が有意に高値を示していたことより、子宮頚癌発症にクラミジア感染症が関連していると考えられた。さらに、抗クラミジア由来HSP抗体価についても、組織診、細胞診における異常群では有意に高値を示した。これらよりクラミジア持続感染は、子宮頚部扁平上皮癌発症リスク因子の一つであると考えられ、抗クラミジア由来HSP抗体価の測定によりhigh risk群を判別でき、異形成患者の管理に応用しうる。
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