研究課題/領域番号 |
17791195
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
伊藤 昭彦 北里大学, 医学部, 助手 (10317026)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | IgA / 糖鎖 / 扁桃 / 腎炎 / ムチン / プロテオーム / サイトカイン |
研究概要 |
我々はこれまでにIgA腎症の扁桃では糖鎖不全型のIgAが過剰産生されていること、また扁桃中IgA1/IgA2の比がコントロール群に比べ高いことを報告してきた。しかし、IgA1の産生のコントロールされるメカニズムはまだ解明されていない。今回は、扁桃中のタンパク質を2次元電気泳動し、扁桃中のタンパク質を質量分析装置を用いてプロテオーム解析をし網羅的な解析を行った。また、バイオプレックス装置を用いて扁桃中のサイトカインについても網羅的に検出を行った。サイトカインではIL-8、IL-10、INF-γ、TNFなどではコントロール群よりIgA腎症患者群では優位に低値を示していた。また、TNF、IL1-βでは血中のIgA値と負の相関を示しており、これらのサイトカインはIgAの産生のコントロールに関わっていることが示唆されるという興味深い結果が得られた。 プロテオーム解析においてはいまだ検討中であるが、扁桃でのアネキシンA2などの発現が見つかっており、その機能など今後の解析を検討しなければならない。 また別に、最近、κ-カゼインに特異的な抗体がIgA腎症患者では優位に高いことがわかってきた。特に扁桃抽出液中にこれらの抗体が顕著に認められることがわかってきた。κ-カゼインの分子構造を見てみると一部ムチン型糖鎖を持ちIgAのヒンジ部に近い構造を持っところもあるが、それらの部位に特異的に抗体が結合するのかはまだ検討中である。今後はκ-カゼインに特異的な抗体の存在とその役割、それらが臨床的に何を意味するのかを検討していきたい。
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