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内耳炎症メカニズムの解明と急性感音難聴に対するサイトカイン阻害療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 17791200
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

藤岡 正人  慶應大, 医学部 (70398626)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワードIL-6(インターロイキン6) / 炎症反応 / 蝸牛傷害 / 音響外傷 / ミトコンドリア障害 / 突発性難聴
研究概要

当研究では蝸牛傷害における炎症反応の病態生理への関与を、傷害種を超えて横断的に捉えることを主眼とし、その知見を通して非ステロイド抗炎症剤による新規治療標的を見いだすことを最終目標としている。本年度の結果を記す。
1)音響外傷蝸牛における外側壁での炎症細胞浸潤とIL-6産生に関する新規知見
既に予備実験で産生誘導を確認していた炎症性サイトカインの、蝸牛内での発現部位に関する詳細な検討を行った。その結果、IL-6産生細胞は外側壁のIII, IV型線維細胞と神経節細胞であり、さらに外側壁ではIL-6産生細胞に隣接する部位から活性型炎症細胞が出現して経時的に増加することを明らかにした(業績英文論文1)。この知見は蝸牛本体から傷害に対するレスポンスとしてIL-6が産生されることを示しており、IL-6の有する炎症反応惹起作用を介して、病態生理へ直接関与している可能性を窺わせる。次年度はこの知見を基礎に、現在特許申請中のIL-6阻害による音響外傷治療の作用機序を詳細に検討する予定である。
2)急性内耳ミトコンドリア障害モデル蝸牛での炎症細胞浸潤と、IL-6産生細胞の同定
ミトコンドリア毒素である3NPの正円窓窩投与にて作成した急性内耳ミトコンドリア障害モデル蝸牛においても、外側壁のIII型線維細胞に強いIL-6の発現を確認した。炎症細胞浸潤は音響外傷より広範に認め、外側壁のIL-6隣接部位に加えて血管条内に多数の細胞浸潤を認めた。当モデルは細胞内呼吸障害モデルであり音響外傷とは異なる病態生理である。障害種を超えた蝸牛障害における炎症反応の普遍性が部分的ながらも示唆される一方、病態への関与は音響外傷と異なる可能性もあり、今後の検討課題と思われた。
3)突発性難聴急性期症例に患者末梢血検体における炎症性サイトカインの検討
これまでの検討から一定の傾向を得られているが、現在症例数を蓄積している段階である。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Proinflammatory Cytokines Expression in Noise-Induced Hearing Loss2006

    • 著者名/発表者名
      Fujioka M 他
    • 雑誌名

      Journal of Neuroscience Research 83(4)

      ページ: 575-583

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [産業財産権] IL-6アンタゴニストを有効成分として含有する内耳障害治療剤2005

    • 発明者名
      藤岡 正人, 他4名
    • 権利者名
      慶応大学, 中外製薬
    • 出願年月日
      2005-03-24
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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