研究課題/領域番号 |
17791230
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三好 智満 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70314309)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 移植再生医療 / 生理学 / 神経科学 / 脳神経疾患 / 再生医学 / 電気刺激 / 網膜神経節細胞 / 視神経 / 軸索切断 / 細胞死 / 生存 |
研究概要 |
長期間の電気刺激による網膜神経節細胞への効果を明らかにするために、慢性電気刺激のセットアップを行った。これまでに使用している無線電気刺激装置の出力が最大700μA程度と不十分なことが明らかとなったため、装置を改造して内部の負荷を変更することによって1mA以上の出力を得ることができた。しかし、慢性に電気刺激を安定して行うことが未だ困難であり、より長期間安定して電気刺激を行う動物実験系を確立することが必要であることがわかった。 網膜の電気刺激法として、視神経を直接刺激する以外に、コンタクトレンズ型の電極を用いて刺激する経角膜電気刺激法があり、この方法によっても、網膜細胞を電気的に刺激して、網膜神経節細胞の生存を促進できる。視細胞変性モデル動物であるRCSラットに、生後3週から週1回1時間の電気刺激を行った結果、生後5週、7週、9週のいずれでも、外顆粒層の厚さがsham刺激群よりも有意に大きく、視細胞の変性を遅らせる神経保護効果があることがあることが明らかとなった。この角膜からの電気刺激は非侵襲的であるため、慢性に電気刺激を与える方法として有力な方法の一つと考えられる。ただ、経角膜電気刺激による神経保護のメカニズムは、視神経刺激とは異なる可能性が高いため、応用できる範囲が異なることも考えられ、さらに詳細な検討が必要である。 虚血性視神経症などのヒトの疾患についても、電気刺激による視機能の回復が起こることが明らかとなっていることを考え合わせると、様々な電気刺激法のそれぞれにおける効果の検討およびメカニズムの解明を通じて、さらなる治療法としての電気刺激の応用の可能性を探る必要があることが明らかとなった。
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