研究課題/領域番号 |
17791245
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
内野 英輔 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 客員研究員 (20398275)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 免疫学 / 生体分子 / 環境学 / アレルギー・ぜんそく / サイトカイン / 涙液 / ELISA / 概日リズム |
研究概要 |
産業のIT化に伴うVDT作業人口の増加、住宅構造の変化、ディーゼル粒子・花粉飛散量の増加など、我々を取り巻く環境の変化に伴って、アレルギーやドライアイ、いわゆるIT眼症など、現代病ともいうべき眼科疾患が増加している。その病態や発症メカニズムの一端を明らかにすることを目的として研究を行った。cytometric bead arrayという新たに開発された手法を用い、眼表面の炎症の傾向を調べた。これは従来のELISA法と異なり、6種類のサイトカインを同時に定量できるため、サイトカイン相互の動きを知ることができる。この手法を用いて涙液中のサイトカイン濃度を測定した。その結果、以下の4点の新しい知見を得ることができた。1.涙液というごく微量のサンプルから、6種類ものサイトカイン濃度を同時にかつ正確に測定できることを確かめた。2.3時間閉瞼させた眼と3時間自然開瞼させた眼の比較では、閉瞼させた眼では涙液中の抗炎症性サイトカインであるIL-10の濃度が低下することがわかった。3.基礎分泌の涙液と、反射性に分泌された涙液を比較すると、反射性に分泌された涙液では、炎症性サイトカインであるIL-8の濃度が低いことがわかった。4.涙液中の各サイトカインの濃度は、それぞれ異なるパターンの概日リズムをもっていることを証明することができた。これらの結果は、いずれも眼表面の炎症が深く関与する現代病というべき眼疾患の病態の一端を明らかにし、新たな治療薬の開発、効果的な投薬方法の確立につながると考える。
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