研究課題/領域番号 |
17791276
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森本 尚樹 京都大学, 医学研究科, 助手 (40378641)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 培養皮膚 / 脂肪由来幹細胞 / 皮弁 / 塩基性線維芽細胞増殖 |
研究概要 |
手術時に余剰となった皮膚、脂肪組織から表皮細胞、皮膚線維芽細胞、脂肪由来幹細胞を分離培養した。培養された細胞を用いて、従来我々の研究室で行ってきた方法で複合型培養皮膚の底面に脂肪由来幹細胞を播種した複合組織を培養作製した。3種類の細胞を播種し、1週間培養した複合組織を免疫不全マウス(SCIDマウス)に移植した。脂肪由来幹細胞は蛍光色素PKH26で染色しておいた。この際、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を20μg/cm2を移植時に投与した群、投与しなかった群で表皮形成、脂肪形成を比較した。移植後6週後に組織を採取した。組織の評価はHE染色、オイルレッド0染色で行った。また、形成された表皮、真皮が移植されたヒトの細胞であるかどうか、免疫組織染色を行った。この結果、bFGF投与群では脂肪組織が形成され、非投与群では脂肪組織はほとんど形成されなかった。切片上で脂肪の面積を比較すると有意にbFGF投与群の面積が大きかった。脂肪組織は蛍光色素で染色されており、移植した細胞が生着し分化したものであることが確認された。また、表皮細胞はヒトサイトケラチンで染色され移植した表皮細胞が生着したことが確認された。現在、表皮、真皮、脂肪組織を含む複合組織を移植するには皮弁移植手術しかなく、この方法は採取部位の犠牲、長時間の手術時間が必要となる。本研究にて行った方法は、植皮術と同等の簡便さで、表皮、真皮、皮下組織(脂肪)を同時に再建できることを示す画期的な方法であり、皮弁移植手術に替わる再建方法と成り得るのではないかと考えている。
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