研究課題/領域番号 |
17791309
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
入江 太朗 昭和大学, 歯学部, 講師 (00317570)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 異形成 / 口腔粘膜 / マイクロダイセクション / マイクロアレイ / 口腔癌 / 悪性腫瘍 / 診断 / 治療 |
研究概要 |
【研究の経過】 1) 手術材料の形態学的解析:前年から本年度新たに得られた手術材料凍結試料について永久標本を作製し、臨床病理学的解析を行った。 2) Laser microdissection(LM)標本作製:LMに用いるための処理を施したスライドグラスを使用し、 8μmで凍結切片の薄切を行った。ステップセクションで一枚おきにHE染色標本を作製した。薄切標本は-40℃で保存した。 3) Laser microdissection(LM)とMicroarrayを用いた解析:最適なサンプリング数・部位を用いてLaser microdissectionにより得られたmRNAを用いて網羅的解析を行った。 4) Laser microdissection(LM)とReal time PCR法による解析:Microarrayの結果からdetectされた候補遺伝子についてReal time PCRを行った。 5) Morphometryを用いた粘膜上皮異形成の解析:Morphometricalな解析手法の粘膜上皮異形成への適用を行った。 【研究結果】 口腔扁平上皮癌の組織発生に関わる遺伝子、即ち「上皮異形成」あるいは「上皮内癌」に関する遺伝子発現プロファイルが明らかとなった。各症例の遺伝子発現プロファイルを平均化したプロファイルにより、正常粘膜上皮の遺伝子発現プロファイルと比較して粘膜上皮異形成において共通した増減を示す遺伝子が明らかとなった。また、morphometricalな解析が口腔粘膜上皮異形成において可能であることが初めて示された。さらに、核の大きさ、核間距離、核の形状、centroid difference等の計測項目が正常粘膜と異形成における形の差異を生じる重要なfactorとなることが明らかとなった。これらの研究結果を基盤として、より客観性の高い前癌病変の診断・評価が期待し得る土壌を醸成し得た。
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