研究課題/領域番号 |
17791355
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 雄介 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (60397693)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | う蝕原性細菌 / う蝕 / レジン / モノマー / 重合 / バイオフィルム / 歯学 |
研究概要 |
平成18年度の研究実施計画に基づいて実験を行い、以下の成果が得られた。 1.菌体周囲において、エチレングリコール系モノマーの重合を誘導する菌種ならびに菌株のスクリーニングを行った。Streptococcus sanguinis3株、S. sobrinus4株、S. mutans2株、Lactbacillus casei1株ならびにL. plantarum1株の各細菌を、1.0mg/mLのTEGDMAを添加したBHI培地中で48時間培養し、肉眼およびSEMにて菌体周囲におけるモノマー重合体の形成を観察した。その結果、すべてのS. sobrinusおよびS. sanguinisにおいて、菌体表層におけるモノマー重合現象が観察されたが、それ以外の菌種では菌体周囲にモノマー重合体の形成は認められなかった。このことより、菌体周囲でのモノマー重合現象はS. sobrinusとS. sanguinisの2菌種のみに認められる現象であるということが明らかになった。 2.実験1で、モノマー重合現象が確認された菌種と、重合を誘導しなかった菌種の双方を対象にして、菌体表面の疎水性の測定を行った。その結果、S. sanguinisの疎水性はS.mutansよりも有意に高かったが、S. sobrinusについては、S.mutansと有意差は認められなかった。またLactobacillus属はS.mutansよりも疎水性が低かった。 以上の結果よりく菌体周囲におけるモノマーの重合は、S. sanguinisとS. sobrinusの2菌種のみで特異的に認められる現象であり、S. sanguinisについては、本現象への菌体表面の疎水性の関与が示唆されたが、S. sobrinusにおいては、モノマー重合体の形成に疎水性以外の他の因子が深く関わっているものと推察された。
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